「エビスビール記念館」で学ぶ、みんなに愛されるブランドのつくり方
今日は金曜日。何週間も前から調整していた、記者さん&他社広報さんとの飲み会で恵比寿へ。そういえば、昨日も他社広報さんと恵比寿へ行ってました、どんだけ恵比寿好きなんだよ!と。そう、恵比寿大好きなんです。厳密には「エビス」、もっと言うとエビスビールです。さらに言うと、ビールはほとんど飲めないのですが、エビスビールのブランドが大好きなんです。意味わからないですね。でも、ここに足を踏み入れたら最後。きっと、誰もがエビスビールのファンになるはずです。
ヱビスビール記念館 | 工場見学とミュージアム | サッポロビール
エントランスではおなじみ、エビスビールのえびすさまがお出迎え。奥に見えているのは、かつて、実際にビール工場で使われていた、ビールの仕込釜です。このエントランスの雰囲気からすでに、エビスビールストーリーが始まっていると感じます。
エビスビール記念館の待合室。様々なえびすさまがお出迎えしてくれます。
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話はそれますが、今年の5月から企業ブランドに関する勉強会に参加しています。今回のツアーはその一環。月に一度、約半年かけて講義を受けたり、分科会で勉強しています。30名ほどのメンバーが参加していますが、企業派遣を想定しているので、ベンチャー企業からの参加者は私一人。その会費、なんと40万円〜っ!私はもちろん、自己負担です(涙)。
なぜ、そんな高額な勉強会に参加したのかは別の機会に譲るとして、エビスビール記念館をご紹介。ガーデンプレイスにある同記念館は、JR恵比寿駅から徒歩10分ほどの場所にあります。館内には無料で入れますが、40分ほどのツアーがおすすめ(要予約)。なぜって、500円でエビスビールの歴史やストーリーを学ぶツアーに参加できるだけでなく、2種類のビールの試飲がついてるんですよ(&プチおつまみ込)!なお、私のようにビールが飲めない人でも大丈夫。2013年にポッカと経営統合したサッポロの飲料事業、ポッカサッポロのソフトドリンクも提供してくれるので、ノンアルコール派でも楽しめます。
時は1890年にタイムスリップ。そう、エビスビールは127年前に誕生した日本初の国産ビール。案内してくれるのは、ブランドコミュニケーターと呼ばれるガイドさん。彼女たちこそが、エビスビールのブランドを体現する素晴らしい人たちです。まさにコミュニケーター、学びのポイント。
今でこそ、あちこちで見かけるようになったビアホール。日本で初めてお店をオープンしたのは、エビスビールなんだそうです。今でも残る、銀座ライオンがその発祥の地なんですって。「○○初!」という表現、広報としてはぜひとも取り入れたいポイント。
1900年のパリ万博。ドイツの製法を精巧に取り入れたエビスビールは、金賞を獲得!30ヵ国以上の国々から集まったビールのなかで勝ち得たその栄誉により、世界にその名を知られることとなります。「金賞」とかもう、ニュースバリューとしては最高です。
エビスビールの古い看板たち、今見ると、むしろハイカラでお洒落。
戦時中の1943年、ビールは配給制となり、キリンもアサヒもサッポロもすべてのブランドが廃止されます。悲しい歴史です・・。そして、1971年、プレミアムビールの先駆けとして、エビスビールは蘇りますが、「美味しんぼ」や「エヴァンゲリオン」の中でも登場し、若者の心をつかんだとされています。これは、企業側から働きかけたのか、たまたまマンガの作者がそれを取り入れたのかはわかりませんが、企業ブランド担当者としては、ぜひ、人気作品とのコラボを実現して企業の知名度アップを目指したいところですね。
当時、広告にも力を入れていたようです。戦時中は一切の広告が禁止されました。
こちらは最近の広告。ビールの写真を載せない広告は、当時から斬新だったそう。ブランドづくりの巧みさが、この頃から垣間見えますよね。
さて、お待ちかねのテイスティング!みんなもう、待ちきれません。あ、ビールの写真を撮り損ねた・・と思ったら、前回の写真がありました。
琥珀色のエビスビール!ビールは鮮度が命なんだとか。あぁ、なんて美味しそうなんでしょう!
そして、テイスティングに続き、美味しいビールの入れ方も教えてもらえます。その名も三度注ぎ。自分は飲めないけれど、人のビールを注ぐときに実践して満足しています。
おいしいビールをいただき、ほろ酔いの私たち。出口(入口)にはエビスビール缶で作られた、巨大なエビスビールがあります。こちら、何の表示もありませんが、実はこのどこかに福を呼ぶビールが隠れているんです!その名も「ラッキーエビス」。通常、えびすさまは一匹の鯛を抱えていますが、なんと、両脇に鯛を抱えているラベルが存在します。
現在、「ラッキーエビス」は瓶ビールのみの提供なのですが、その確率は数百分の一。そりゃ無理だと思ったそこのあなた!ここエビスビール記念館では、2010年に数量限定で作られた缶ビール版のラッキーエビスがここに隠れています。約600分の一の確率です。ちなみに、どんなのかというと・・?
2つのラベルの違いがわかりますか?そう、右側が幸運をもたらすという「ラッキーエビス」です(前回の写真)。
瓶ビールの見本がこちら(前回の写真)。よく見ると、ラベルの輪郭がそもそも違いますね、見つけやすくするためかな?
いかがだったでしょうか。ここにはご紹介しきれませんでしたが、ほかにも様々なエピソードを交え、エビスビールがいかにみんなから愛され、127年の時を刻んできたかが、五感を通じて味わえる設計になっています。館内のつくりだけでなく、ブランドコミュニケーターの素晴らしいプレゼンテーションで私はすっかりエビスビールのファンになりました。
この週末、エビスビールが飲みたくなったら、ぜひエビスビール記念館へお越しください!美味しく冷えた、きめ細かなエビスビールが、街の名前にもなった恵比寿でお待ちしていますよ〜。